法定速度よりも明らかに遅いスピードで走る“ノロノロ運転”に引っかかってしまった経験、誰しも一度はあるのではないでしょうか?
とくに片側1車線の道路では追い越しができず、延々と車列が連なるため、渋滞の引き金にもなります。
「なぜあの車は譲らないのか?」
「こっちは急いでいるのに…」
と、イライラしてしまうこともありますよね。
この記事では
- なぜ一部のノロノロ運転の車は道を譲らないのか?
- それに出くわした時にどう対応すべきか?
- 法的な観点でどこまで許されるのか?
といった疑問に答えながら、心に余裕をもって対処できるよう、徹底的に解説していきます。
【結論】なぜ遅い車は道を譲らないのか?

結論から言うと、遅い車が道を譲らないのは次のような要因が考えられます。
- 周囲への配慮に欠けている
- 後ろに車が詰まっていることに気づいていない
- 車の運転に余裕がなく、譲る判断ができない
- 「法定速度内なら問題ない」と考えている
とくに高齢ドライバーや初心者など、運転に不慣れな人の場合は「譲る」という行為そのものが難しかったり、道交法上の義務がないと思い込んでいたりします。
とはいえ、結果的に他の車を巻き込む“迷惑運転”となってしまうため、交通トラブルや事故を招くリスクもあります。
遅い車にイライラ!道を譲らないときのNG行動と対策

パッシングをしてもいい?
パッシング(前照灯の点滅)は法的には明確な禁止規定はありませんが、威圧的な目的で使った場合には「あおり運転」として処罰の対象になる可能性があります。
たとえイライラしていても、無意味にパッシングしても状況は改善されないばかりか、自分が加害者とされるリスクもあるので基本的にはおすすめできません。
クラクションを鳴らしてもいい?
道交法では、警音器(クラクション)は「危険を防止するためやむを得ない場合」以外は使用が禁止されています。
違反した場合は反則金対象となり、2万円以下の罰金または科料となることもあります。
イライラしてのクラクションはトラブルのもとになるため、グッと我慢するのが賢明です。
違反内容 | 違反点数 | 反則金(普通車) | 罰則(刑事罰) |
---|---|---|---|
鳴らすべき場面で鳴らさない | 1点 | 6,000円 | 5万円以下の罰金 |
鳴らしてはいけない場面で鳴らす | なし | 3,000円 | 2万円以下の罰金または科料 |
通報してもいい?
特別なケースでは可能です。
以下のような場合には、警察への通報を検討しても構いません。
- 20km/h以下で長距離にわたりノロノロ運転している
- 後続車を数十台引き連れていても一切譲らない
- あきらかに運転に異常を感じる(フラフラしている 等)
こうした場合、「通行の妨害」や「著しい交通の阻害」として、警察が指導を行うこともあります。
ただし、緊急性や危険性の度合いを冷静に判断するようにしましょう。
ノロノロ運転に遭遇したときの具体的な対応策

早めの安全な追い越しがベスト
遅い車に巻き込まれた場合、安全が確保されている場所で早めに追い越すのがもっとも効果的な対処法です。
なぜなら、車列の2台目・3台目が遠慮して追い越さずにいると、後方の車列はどんどん伸びてしまい、渋滞やストレスの原因になるからです。
ただし以下のような場所では追い越しが禁止されています。
- センターラインが黄色の区間
- 追い越し禁止の標識がある道路
- トンネルや交差点の付近
これらを無視して追い越した場合、「追い越し禁止違反」に該当し、普通車では違反点数2点、反則金9,000円が科されます。(※2025年6月現在)
無理な追い越しは控え、法令の範囲内で行動しましょう。
コンビニや休憩所で気分をリフレッシュ
どうしてもイライラしてしまう場合は、無理にその場に留まらず、近くのコンビニや道の駅などに立ち寄って一息つくことも有効です。
短時間の休憩で気分を切り替えるだけで、冷静さを取り戻すことができます。
遅い車に対して違反や処罰はあるの?

実は「遅いこと」自体は基本的に違反ではありません。
ただし、次のようなケースに該当する場合は、道交法違反と見なされることもあります。
「他の車の通行を妨害する目的で」低速走行する場合
→「通行妨害目的の低速走行」として、あおり運転の一種に該当し、妨害運転罪の対象となる可能性があります。
高速道路で極端に低速で走行する場合
→ 高速道路最低速度違反(50km/h未満) に該当する可能性があります(ただし、交通状況や天候によっては例外あり)。
なぜそんなに遅く走っているのか?ノロノロ運転の理由とは?

遅い車の背後には、以下のような“事情”があることもあります。
免許取り立ての初心者
運転に慣れておらずスピードを出すのが怖い傾向があります。周囲に気を配る余裕もない場合が多いため、「譲る」という判断ができないことも。
高齢ドライバーの判断力低下
加齢による視力や反射神経の低下、認知機能の衰えにより、スピード調整や譲る行為が難しいことがあります。
積載物や車両の特性
農業車両・軽トラ・大型車など、構造的にスピードを出しにくい車両も存在します。
このように、“遅い車=迷惑”と決めつける前に、「なにか事情があるのかもしれない」と一歩引いた視点で捉えると、イライラの軽減にもつながります。
SNSでのリアルな声
ここからは、SNSでのリアルな声を紹介します。
60を40で走るノロノロ運転に先導されてたので気分転換にコンビニで休憩😌
— とる (@stotedml) November 17, 2018
コンビニで一息ついて気分転換するのはおススメです。
煽り運転はダメだけど後ろ見ないでノロノロ進むのもやめてほしい。後ろ詰まったらすみやかに寄せて“後続車”に道譲ってほしい。 https://t.co/N8spvbyP7k
— キューピー (@kewpiefc34) November 21, 2022
ノロノロ運転する人の特徴ですよね。
後ろを見ないから、後続車の迷惑になっていることに気づいていない。
道を譲ってほしいはみんなの声だと思います。
目の前をパトカーがノロノロ運転しててイライラしたからコンビニで休憩
— うたかねちかひと (@nmnm0727) October 6, 2015
おやっ、こんなパターンもあるんですね。
私も同じ行動パターンになると思います(笑)
他にもたくさんの声がありますが今回のように
「休憩して気分転換する」
「後ろを見て渋滞の原因になっているのを確認してほしい」
「道を譲ってほしい」
の声は非常に多く見られました。
考える事はだいたい皆んな一緒なんですね。
まとめ:遅い車にイライラしたときは“心の余裕”が最強の対策
ノロノロ運転の車に出くわすと、どうしてもストレスを感じやすくなります。
しかし、パッシング・クラクション・強引な追い越しはすべて逆効果。
そんな時は…
- 早めの追い越し(※法令遵守)
- 安全な場所でリフレッシュ休憩
- 「事情があるのかも」と一歩引いてみる
という余裕ある対応が、もっとも効果的です。
そして、もし異常な運転や明らかに危険なケースであれば、冷静に通報という選択肢もあることを覚えておきましょう。