トヨタの1500ccの車にはどんなラインナップがあるのか、購入前に知っておきたいという方は少なくありません。
2025年12月時点で、国内で新車購入できるトヨタの1500ccモデルは「ヤリス」「ヤリス クロス」「アクア」「シエンタ」の4車種に限られ、ボディタイプや得意分野はそれぞれ異なります。
同じ排気量でも、価格帯・燃費・室内の広さ・後席を倒したときのフルフラットのしやすさ・4WDの有無など、比較すべきポイントが多く、使い方によって最適なモデルが変わってきます。
さらに、人気の度合いやリセールバリュー(売却時の価値)、買うタイミング次第で支払総額が大きく変わるため、知らないまま選んで損をするケースも少なくありません。
「少しでも安く買いたい」「長く乗れて、手放すときにも損をしにくい車がいい」と考える方にとって、4車種の違いを理解しておくことが失敗しない選び方につながります。
本記事では、1500ccクラスの4モデルを一覧で紹介しながら、使い勝手の違いや購入のタイミングまでわかりやすく整理して解説していきます。
トヨタの1500ccの車種を一覧でチェック!4モデルの特徴と用途別の向き・不向き

トヨタの1500ccクラスは「維持費を抑えつつ日常からレジャーまで使いやすい」点で人気があり、現行モデルでは1500ccに該当する車種が4台のラインナップとされています。
※カローラ アクシオ/フィールダー(1.5L)は2025年10月末で生産終了し、現在は在庫車のみの販売のため、本記事の比較対象からは除外しています。
これら4車種はコンパクト・SUV・ミニバン・ハイブリッドとタイプが分かれており、用途や生活スタイルに合わせて選びやすい特徴があります。
自分に合う1台を比較しやすいよう、以下に一覧表として価格帯を整理しました。
| No. | 車種 | エンジン種別 | 新車価格帯の目安 (車両本体・税込) |
|---|---|---|---|
| 1 | ヤリス | 1.5Lガソリン | 約170万〜255万円前後 |
| 1.5Lハイブリッド | 約220万〜289万円前後 | ||
| 2 | ヤリス クロス | 1.5Lガソリン | 約205万〜286万円前後 |
| 1.5Lハイブリッド | 約244万〜323万円前後 | ||
| 3 | アクア | 1.5Lハイブリッド専用 | 約249万〜303万円前後 |
| 4 | シエンタ | 1.5Lガソリン | 約208万〜278万円前後 |
| 1.5Lハイブリッド | 約244万〜385万円前後 |
ヤリス:街乗り・通勤が中心の人向けコンパクトカー
ヤリスは、トヨタの1500ccクラスの中でも「街乗りや通勤で使いやすいコンパクトカー代表」といえる1台です。
1.5Lダイナミックフォースエンジンとハイブリッドを選択でき、燃費の良さと走りの軽快さが両立している点が特徴です。
ボディサイズが小さく最小回転半径も5.1mと扱いやすい一方で、後席と荷室は日常用途では十分ですが、4人乗車で荷物が多い場面では手狭に感じる可能性があるため、使用シーンを踏まえて検討したいモデルです。
- 価格帯:ヤリス全体の新車価格は約170万〜289万円前後
(グレードや装備内容の違いによって価格差が大きくなる) - WLTC燃費目安:1.5Lガソリン2WDで約20〜21km/L、1.5Lハイブリッドはグレードにより最大約32〜33km/L程度
- ボディサイズ:全長3,940mm × 全幅1,700mm × 全高1,500mm
(扱いやすく駐車しやすいサイズ感) - 室内/シートアレンジ(後部座席):○
(背もたれを倒して荷室拡張が可能。標準は段差あり/上位Zグレードはデッキボード併用でほぼフラットにできる) - 4WD:○
(1.5LガソリンCVTと1.5Lハイブリッドで4WD/E-Four設定あり・一部グレードのみ)
ヤリス クロス:街乗りとアウトドアを両立したコンパクトSUV
ヤリス クロスは、ヤリスをベースにしたコンパクトSUVで、「街乗りとアウトドアのどちらにも使いやすい」1500ccクラスの1台です。
視点が高く視界が広いので運転しやすく、コンパクトながら荷室も余裕があり、日常使いとレジャーを1台にまとめたい人に向いています。
ハイブリッドを選べばSUVとしては燃費が良く、維持費を抑えつつ見た目と実用性の両方を求める人に人気のモデルです。
- 価格帯:新車価格はおよそ約205万〜323万円前後
(ガソリン → ハイブリッド → 上位グレードの順に価格が上がるイメージ) - WLTC燃費目安:ガソリン2WDで約18〜20km/L前後、ハイブリッド2WDでおおむね25〜28km/L前後
(グレードや駆動方式により数値が変動) - ボディサイズ:全長約4,180mm × 全幅約1,765mm × 全高約1,560mm
(多くの立体駐車場に収まることが多いコンパクトSUVサイズ) - 室内/シートアレンジ(後部座席):○
(6:4分割可倒式で荷室を拡張可能。背もたれを倒すとほぼフラットに近いが、わずかな段差が残る) - 4WD:○
(ガソリン4WDとハイブリッドE-Fourを設定し、雪道や悪路に備えたい人にも対応)
アクア:燃費の良さを最優先したい人向けハイブリッド専用車
アクアは、1500ccクラスの中でも「燃費の良さを最優先」に選びたい人がまず候補に入れておきたいハイブリッド専用モデルです。
全長約4.0mのコンパクトなボディながら、最新世代では室内のゆとりや乗り心地が向上し、街乗りから通勤・買い物まで快適に使えます。
さらにE-Four(電動4WD)も選べるため、雪道がある地域でも低燃費の1500cc車として安心して走れる1台です。
- 価格帯(新車):おおよそ約249万〜303万円前後
(グレードや2WD/4WDにより変動) - WLTC燃費目安:おおむね33〜38km/L前後
(ハイブリッド専用車の中でも高い燃費性能) - ボディサイズ:全長約4,070mm × 全幅約1,715mm × 全高約1,500mm
- 室内/シートアレンジ(後部座席):○
(6:4分割可倒式で荷室拡張が可能。ほぼフラットに近いがわずかに段差あり) - 4WD:○(一部グレードでE-Four電動4WDを設定)
シエンタ:家族で使いやすく荷物も積みやすいコンパクトミニバン
シエンタは、1500ccクラスでは珍しいスライドドアを備えたコンパクトミニバンで、3列シート仕様も選べる「多人数乗りを重視した」1台です。
全長は4,260mmと扱いやすいサイズながら、7人の大人が乗れる室内空間を確保しており、ファミリーカーとしての使い勝手が高く評価されています。
ハイブリッドなら燃費性能も良く、街乗り中心でもガソリン代を抑えつつ、休日のレジャーや送迎まで幅広くこなせます。
- 価格帯(新車):おおむね208万〜385万円前後
(ガソリンかハイブリッド、2WDか4WDを選ぶことで価格が大きく変わる) - WLTC燃費目安:ハイブリッド2WDで約28.2〜28.8km/L、ガソリン車で約18.3〜18.4km/L前後
- ボディサイズ:全長4,260mm × 全幅1,695mm × 全高約1,695mm
- 室内/シートアレンジ(後部座席):◎
(2列目・3列目を畳むとフラットに近い荷室を確保し、多人数乗車と荷物重視を切り替えやすい) - 4WD:○
(ハイブリッドにE-Fourの4WD設定あり、2WDとの選択制)
トヨタの1500ccの車種を選ぶ前に知っておきたい7つのポイント!

トヨタの1500ccクラス4車種はどれも魅力がありますが、「売れ行き」「値落ちのしにくさ」「購入するタイミング」によって満足度が大きく変わります。
ここでは、人気の傾向や盗難リスク、リセールバリューといった全体の傾向をふまえ、購入先の選び方や買い時の判断に役立つポイントをまとめて確認します。
買う前にこれらを把握しておくことで、自分に合う1台を選びやすくなります。
4車種の人気ランキングから見る選ばれやすい理由
トヨタの1500ccクラスの4車種がどのくらい選ばれているかを知っておくと、クルマ選びのイメージがつかみやすくなります。
ここでの順位は、2025年現在の販売実績の傾向を当サイトが独自に集計し、その結果をもとに作成したランキングです。
人気モデルは情報量や中古車の選択肢が多く、定番を選びたい人に向いています。
一方で、下位の車種でも特徴が明確で、用途に合えば満足度が高くなるケースがあります。
- 第1位:シエンタ
スライドドアの使い勝手と3列シートが支持され、ファミリー層の安定した需要が強いモデル。 - 第2位:ヤリス
燃費・価格・サイズのバランスが良く、通勤や日常使いで扱いやすい点が高く評価されている。 - 第3位:ヤリス クロス
コンパクトSUVの人気が追い風になり、街乗りとレジャーの両方に使える万能さが選ばれる理由。 - 第4位:アクア
ハイブリッド専用モデルとしての燃費性能が強みで、低燃費を最重視する層に支持されている。
盗難のリスクはどの程度なのか?
トヨタ車の中で盗難が多いのは、ランドクルーザーやアルファードなど、海外での需要が高い高額モデルです。
1500ccクラスは価格帯や輸出価値の面から見てもその対象には入らず、リスクは一般的な範囲にとどまります。
このクラスは盗難面よりも、モデルごとの得意分野の違いを比較することがクルマ選びのポイントになります。
走行性能・燃費・積載性など、比較しやすいポイントが多く、自分の生活スタイルに合った一台を選びやすいカテゴリーといえます。
リセールバリューが高い車種はどれ?
1500ccクラスの4車種の中でリセールバリュー(売却時の価値)を重視するなら、「ヤリス クロス」と「シエンタ」は外せない存在です。
SUVとスライドドア付きミニバンという需要の高いジャンルに属しており、新車・中古ともに探す人が多く、状態が良ければ高値で売れる傾向があります。
「ヤリス」と「アクア」も、燃費の良さや扱いやすさから通勤・街乗り用として安定したニーズがあり、走行距離や装備によっては十分なリセールを見込めます。
売却時の価値も視野に入れるなら、4車種すべてを候補にしつつ、とくにヤリス クロスとシエンタを軸にグレード選びをすると失敗が少ないでしょう。
新車購入はディーラーか?その他販売店か?
トヨタの1500ccクラスを新車で購入する際、「正規ディーラーにするか、それ以外の販売店にするか」は悩みやすいポイントです。
ディーラーはメーカー直系ならではのリコール対応や保証の相談がスムーズで、純正オプションの提案などサポート体制の安心感が強く、長く乗りたい人に向いています。
一方、ディーラー以外の販売店では、同じ車でも値引きやオプション面で柔軟な提案を受けられることがあり、総支払額を抑えたい人には選びやすい選択肢です。
どちらが正解というより、「安心感を優先するか」「価格や条件の自由度を優先するか」で、自分のスタイルに合う買い方を選ぶことが大切です。
トヨタ車を少しでも安く買うためのヒント
トヨタ車を少しでも安く購入するには、「買うタイミング」「販売店の選び方」「交渉材料」の3つを意識すると費用を抑えやすくなります。
まずはトヨタモビリティ・ネッツトヨタ・トヨタカローラなど、運営会社が異なるディーラー同士で同じグレードの見積もりを取り、下取りあり・なしの2パターンで総支払額を比較することが重要です。
そのうえでガリバーやカーセブン、ラビットといった民間の買取店にも査定を依頼し、ディーラーとの査定差額を把握しておくと交渉で使いやすくなります。
値引き交渉では、他店の見積もりや買取査定を丁寧に示しながら誠実な姿勢を保つことで、販売店側が条件を調整してくれるケースが多くなります。
値引きが狙いやすいセール時期はいつ?
トヨタ車は「この月だけ極端に安い」というより、販売会社ごとの決算期やキャンペーン時期に条件が出やすい傾向があります。
特に3月・9月の決算期前後と、夏冬のボーナスシーズンは値引きが伸びやすい時期として押さえておくと分かりやすいです。
さらに、モデルチェンジ前後やマイナーチェンジ前は在庫車を整理したいタイミングと重なり、装備が充実したグレードをお得に狙えるケースがあります。
- 1〜3月:年度末決算のタイミングで、登録を3月に間に合わせたい販売店の意向もあり条件が良くなりやすい
- 6〜7月:夏のボーナスシーズンで、ボーナス払い向けキャンペーンが組まれやすい
- 9月:中間決算時期で「第2の決算セール」として条件が出やすい
- モデルチェンジ・マイチェン前:現行型の在庫整理が進み、値引きやオプションサービスが期待できる
条件が渋くなりやすい月は?
車の購入は月によって条件が変わるため、避けた方が良い時期を知っておくと判断しやすくなります。
まず、決算直後の4〜5月はディーラーの販売目標が落ち着く時期で、1〜3月と比べて値引きやサービスが控えめになりやすい傾向があります。
また、モデルチェンジ直後は新型モデルが人気の場合、値引きが少なく、最新型にこだわらない人にとっては割高になりがちです。
さらに、ボーナス商戦直後や大型連休明けも販売側の勢いが落ち、条件が整いにくい時期になるため、急ぎでなければ決算期やキャンペーン前後まで待つ方が、より好条件を引き出しやすくなります。
まとめ:トヨタの1500ccの車種を選ぶためのポイント総整理
記事のポイントをまとめます。