車のエアコンが「効くときと効かない時」があると、真夏や梅雨時には大問題ですよね。
また、修理代が高くつきそうで不安な方も多いはずです。
この記事では、車のエアコンが効いたり効かなかったりする原因を専門的な視点でわかりやすく整理し、修理費用の目安も紹介します。
最後に、私が実際に5,500円の調整費用だけで直した体験談も載せていますので、同じ症状で悩む方の参考になれば幸いです。
車のエアコンが効くときと効かない時に考えられる原因と確認方法

エアコンガスの不足による症状と確認方法
エアコンガスの不足による症状
- 効く時や効かない時がある:△ いつも効いているようでも、外気温や天候によって効きが変わる
- 風量:変わらない
- 冷気:エアコンガスが漏れていると冷気が弱くなり、猛暑日は特に効きが悪くなります。曇りや雨の日は多少効きが良いこともあります。
エアコンガスの不足の確認方法
エアコンガスが不足している場合、または多すぎても冷気が出てこなくなります。
エアコンガスが適切な量なのかを確認するにはボンネットを開けサイトグラスを見る事でおおよその判断ができます。
それ以外にも、マニホールドゲージをつなぐことでガス量を確認する方法があります。
個人でするには少し難しくもあるので、ガソリンスタンドやカー用品店などで見てもらう方が手っ取り早いかもしれません。
エアコンフィルターの汚れやつまりによる症状と確認方法
エアコンフィルターの汚れやつまりによる症状
- 効く時や効かない時がある:△ いつも効いているようでも、外気温や天候によって効きが変わる
- 風量:風量をMAXにしても風量が弱い
- 冷気:冷たい風は出てくるが目詰まりが原因で風量が弱く、猛暑日は効きも悪く曇りや雨の日は多少効きが良い
エアコンフィルターの汚れやつまりの原因と確認方法
エアコンフィルターの汚れや詰まりは本来クリーンな空気を送り込むためのフィルターなので、家庭用のエアコンフィルターと考えは同じです。
汚れがそこまでひどくなければ掃除をして再利用する事ができます。
※あまりにも汚れやカビがひどい場合には新品に取り替えましょう。
自分の車のエアコンフィルターの場所を調べて、汚れ具合を確認してみましょう!
左:3年5万キロ使用
— みりん🐈/まりん🐇@マサムネ鯖 (@millncoriander) May 19, 2018
右:新品
車のエアコンフィルターです
定期的に換えないと・・・汚れを通過した空気を吸うことになります(´・д・`)尚、外気導入を多用すると更に汚れは早くなります~( ̄▽ ̄;) pic.twitter.com/UQinaFA4Gj
コンデンサーの電動ファンの故障による症状と確認方法
コンデンサーの電動ファンの故障による症状
- 効く時や効かない時がある:〇 走り出すと効くが、渋滞やアイドリング状態だと効かなくなる
- 風量:特に問題なし
- 冷気:効くときはしっかり冷えるが、効かない時は温風が出る
コンデンサーの電動ファン故障の原因と確認方法
コンデンサーの電動ファンは、高温になるとスイッチが入りコンデンサーに風を送ることで熱を下げる役割があります
ですが、例えばモーターの劣化などでファンが回転していないと、停車中はコンデンサーの冷却不足によりエアコンが効かなくなります。
一方、走行中は自然の風によって冷却されることでエアコンが効くようになるのが特徴です。
症状を確認できる動画はこちら
エアコンコンプレッサーのギャップの広がりによる症状と確認方法
エアコンコンプレッサーのギャップの広がりによる症状
- 効く時や効かない時がある:〇 突然効き出したり、急に効かなくなる。徐々に効かない回数が増えていく
- 風量:特に問題なし
- 冷気:効くときはしっかり冷えるが、効かない時は温風になる
エアコンコンプレッサーのギャップの広がりの原因と確認方法
車のエアコンを長年使っていると、コンプレッサーのマグネットクラッチが長い年月をかけて摩耗や熱膨張をしていきます。
摩耗などによりギャップが広がると、エアコンのスイッチが徐々に入りづらくなってきます。
症状を確認できる動画はこちら
症状別|修理費用の目安

原因 | 修理内容 | 費用目安 |
---|---|---|
① エアコンガスの不足 | ガス補充のみ | 5,000円〜15,000円 |
② エアコンフィルターの汚れやつまり | フィルター交換 | 2,000円〜5,000円 |
③ コンデンサーの電動ファンの故障 | ファンモーター交換 | 15,000円〜30,000円 |
④ コンプレッサーの故障 | コンプレッサー交換 | 50,000円〜100,000円以上 |
④ コンプレッサーの故障(ギャップ調整) | シム調整 | 5,500円(私の事例) |
私の体験談|コンプレッサーのギャップ調整で5,500円で直った話

症状の始まりと最初に相談した電装屋さん
私の車もエアコンが効くときと効かない時があるという症状に悩まされました。
初めのうちはたまに効かない程度でしたが、徐々に頻度が増え、エアコンが効かないタイミングですぐさま電装屋さんに飛んでいきました。
電装屋さんも、私からの症状を聞いたうえで、先ほどの症状チェックと同じ方法で点検してくれました。
エアコンのスイッチを入れた瞬間にコンプレッサーのスイッチ音(カチッ)が聞こえず、作動していないことがわかりました。
工具で叩くと、カチッとスイッチが入りました。
おそらく原因はコンプレッサーのギャップの広がりとのことでしたが、こちらの修理工場ではシム調整の話はなく、リビルト品交換で工賃込み2万円という見積もりでした。
他の電装屋さんと比較して決断する
一旦考えさせてもらい、他の電装屋さんと比較して決めることにしました。
次に老舗の電装屋さんに相談したところ、一番安くできる方法としてシム調整の話を教えていただき、「5,500円でいいよ」とのことでした。
念のため、もう一軒にも問い合わせましたが、そちらはシム調整は儲けにならないからやらない、リビルト部品も対応しないと言われ、新品取り寄せ+工賃込みで6万5千円と言われました。
最終的に5,500円のシム調整をお願いし、無事にエアコンが復活!
それから3年以上経っていますが、一度も不具合は出ていません。
幅の効く修理方法を探す大切さ
修理工場の方いわく、ほとんどの電装屋さんはシム調整のことを知っていても、儲けにならないので対応してくれないことが多いそうです。
今回はたまたまコンプレッサーの不良でしたが、それ以外の部品でも新品に変えるだけが正解じゃないと学べて、良い経験になりました。
同じような症状の方は、いきなり高額修理に進む前に、
親身になってくれる整備工場を探して、幅の効く修理方法を相談してみてください!
まとめ|エアコンの不調は原因を突き止めてから修理を考えよう
車のエアコンが「効くときと効かない時がある」原因は様々ですが、ちょっとした調整だけで直ることも少なくありません。
高額修理を覚悟して諦める前に、原因を突き止めて無駄な出費を防ぎましょう。
自分で点検できない部分は、信頼できる整備工場に相談すれば安心です。
エアコンの調子を整えて、暑い夏も安心してドライブを楽しみましょう!